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塗り絵メイキング vol.8

私の塗り方 ちとさんの場合

画材:しぃペインターSTD / 制作日:2007年4月8日

塗り絵完成図 線画

はじめに

線画を主線としてよりも、下書き線のような形で使い上からも塗り込んで厚塗りに近い状態で仕上げる方法の紹介です。塗り絵というよりは一枚の絵の仕上げ方と言った方が正しいかもしれません。
線の上から塗ってしまいますので、あまりきれいに整えられていない線画にも向きます。
ただし線画に手を加えますので、塗り絵の際は加工OKと作者コメントのある線画を選んでください。
手が込んでいるように見えますが、基本的にはしつこく塗り直しているだけです。
説明がくどく、長くなりますがしばしおつきあいください。

塗り絵工程1

準備段階です。
・レイヤーを一枚増やして線画のレイヤーをコピーし、一番上のレイヤーに置きます。途中で線画を結合してしまいますので、わからなくなった時用の参照用です。参照する以外には使いませんので、コピーした線画のレイヤーは非表示にしておきます。

・レイヤー0をA値255の鉛筆、ベースに使いたい色で塗りつぶします。
・レイヤー1をA値1の鉛筆で、やはりベースの色か白で塗りつぶします。A値が1なので見た目は全く影響がありませんが、通常版の水彩のにじみを防ぐことができます。
・レイヤー0を背景、レイヤー1を塗り用のレイヤーとして使います。
レイヤー

準備段階

塗り絵工程2

・レイヤー1にA値150くらい、太さ8〜10px程度の鉛筆かまたはA値10くらいのペンで、光源と影方向を意識しつつ大まかに使用色を置いていきます。

・人物の大まかな下塗りを終わったところで、絵全体のイメージ方向を決めるため、背景のだいたいの形を入れます。レイヤー0に、下塗りの上から水彩(A値180、デフォルト・太さ15pxくらい)でざくざくと色を置きます。

・人物の下塗りを続けます。
水彩a値60〜120くらい、太さは5px〜0pxまで、場所に応じて塗りわけていきます。

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かっちり境界のつく部分は水彩そのまま、グラデーションになる境界部分は右クリックで色をスポイトしてエアブラシ(A値80くらい)でなじませます。

・瞳や白目、ポイント部分のハイライトなどはペンで入れます。   ペン 水彩 エアブラシ

塗り絵工程3

全体の塗り分けがほぼ終わったところで、線画のレイヤーの透明度を適当に調節して、塗りのレイヤーに結合します。

線画がきれいで整える必要を感じないものであれば、線画を結合せず細部までの仕上げ塗りに入りますが、この線画の場合、下塗りの段階で線画のパーツのずれが気になったので、仕上げと同時に修正することにして、この段階で線画と結合して仕上げ塗りに入りました。
レイヤー結合

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塗り絵工程4

結合したレイヤーで作業を続けます。
ここから先は線の上を塗ってしまいますので、塗りすぎて元のラインがわからなくなったら、最初に用意した予備線画を表示して確認しつつ塗り進めます。
*線画が鉛筆線の場合は、結合した段階で全体に四角ぼかしをかけて角を取ります。 四角■ 暈し
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・線の周辺色をスポイトして、水彩で線の周辺をなじませます。

・線画を薄くしたことでぼやけた部分、眼の周辺や輪郭などをペン(0px〜1px)で入れ直します。
使用色は場所に応じてこげ茶、黒等、塗りになじむ色で。

・肌のきめは基本的には周囲色をスポイトしてエアブラシで整えていきます。
ハイライトに当たる部分、影になる部分はスポイトした色よりもカラーパレット上で右斜め下(明色)か、左斜め上あたりの色(暗色)を拾って載せていきます。
瞳や鼻先に強めに入る光などはペンでちょんちょんっと。

カラーピッカー

・髪の色調を光源と髪の流れ、束を意識しながらエアブラシで整え、髪の影になる肌の部分にもついでにエアブラシで影を落としていきます。
ペン(0px〜1px,A値低め)でざくざくと髪のラインを入れます。
明色でハイライト部分、暗色で境界線部分。光源から見て影側になる部分の明ラインに使う色は、光側に使った色よりも色調を一つ落とすか、A値を下げてやるとそれっぽくなります。
ラインを入れた上からまたエアブラシ(10〜15px、A値20くらい)で入りすぎたラインをなじませるように上塗りします。
髪は納得がいくまでこの繰り返しです。

細かく描き込んであるように見えますが、拡大するとそれほどでもないのがわかると思います。 449×305 (26KB)

塗り絵工程5

途中飽きたので、背景の仕上げに先に入りました。
遠景なのでそれほど描き込みませんが、明暗だけきちっとしておくとそれっぽく見えます。
水彩のA値130〜180くらいでぐりぐりと形を取ります。
背景の描き方1

石質の部分はA値10〜20くらいの鉛筆で上塗りして質感を出します。
A値を100〜120くらいに上げ、0px〜2pxで建物の縁を描き込みます。
エアブラシA値10〜20くらいの黒で影をつけます。
人物周辺に当たる部分は気持ち色を落としておくと人物と背景の間に空間ができます。
背景の描き方2

葉先は水彩でぐりぐり描いた後、A値60くらい、2〜3pxくらいの鉛筆でこつこつといれてくっきりさせました。
建物にほんの少しひびっぽい線を入れた後、全体にA値10くらいのエアブラシで青(空の色)を載せ、人物よりも奥にある感じを出します。(空気遠近法)
背景の描き方3

塗り絵工程6

人物側の仕上げ、パーツの描き込みに入ります。
線画を結合して空いたレイヤーにパーツを描き込み、結合していく繰り返しです。

パーツの描き込み ⇒⇒⇒ パーツの描き込み
鉄パイプは直線ツール、ペンで太い一番下になる線、上に水彩で少し太さを落とした線、中心にエアブラシでハイライトになる線、両サイドの境界線部分をペン、下側の線の内側1pxくらいのところにハイライト線を入れます。
円柱状にするのか、平ぺったい形にするのかによって、中心のエアブラシ線の幅を調節します。
1本の金属棒で直線を引っ張るだけですが、光源に応じた色わけが肝心。
影になる部分は黒のエアブラシで少し落とします。
帯の柄、細かい金属パーツなどは基本的に全て0〜1pxのペンです。

1pxの境界線 ⇒⇒⇒ 1pxの境界線
境界線の1px内側または外側に1pxの明色、もしくは暗色の線をペン(またはペン覆い焼き・焼き込み)で入れます。
際を立たせることで周囲に埋没しなくなり、結果存在感が生まれます。
ほんのわずかな処理ですが、あるとないとではだいぶ結果が違います。

色味の調節 ⇒⇒⇒ 色味の調節
なんとなく単調なのが気になったので、影とハイライトの部分にエアブラシ(A値20)でシアン、青、紫、黄緑を落としました。
レイヤーを使わず直接上から塗っていますが、アンドゥを使いたくないのであれば上のレイヤーから調節しながらかけた方が安全です。

塗り絵工程7

最終仕上げ ⇒⇒⇒ 最終仕上げ
細かいパーツ等全部描き終わったら、背景レイヤーを含め一枚に結合します。
エアブラシ(太さ最大)覆い焼き(A値20ほど)で髪、肌、金属パーツのハイライトを入れ、焼き込みで影の甘い部分を補強します。

これで終わっても良いのですが、さらに色調を補正します。

仕上げ2   四角■覆い焼き 焼き込み
レイヤーを上2枚のレイヤーにコピーします。(塗りむらがあるとこの段階でくっきり見えます)
上のレイヤーを四角覆い焼き(A値はデフォルト)、中のレイヤーを四角焼き込みし、覆い焼き焼き込みレイヤーの濃度をちょうどいいと思えるところまで調節します。

最後に光点などの効果っぽいものをペンでぽつぽつと描き込んで終了です。

おまけ

おまけ。
途中こんなことやってますが、キャラクター作りです。物語背景やキャラクター設定を塗り手なりに想定することで、絵に幅と奥行きが出るような気がします。

…もちろん冗談です。半分くらいは。

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この線画を塗り絵掲示板で塗ってみる

キャラクター作り

あとがき

長々と読んでいただき、ありがとうございました。
ごく一部でも作画の参考になるところがありましたら幸いです。

Wald im Mond ちとさんのホームページ

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